持続化補助金 2026、AI で下書きを 10 倍速く作る方法 (代行はしない、本人が書く)
持続化補助金 (小規模事業者持続化補助金) を 2026 年に申請する中小企業向けに、AI で下書きを 10 倍速く作る手順を公開します。代行はしません。本人が最終確定するフローの正しい使い方を、Public Support OS (PSOS) の設計思想からお伝えします。
この記事は何か
小規模事業者持続化補助金 (通称「持続化補助金」) は、中小企業庁が管轄する、小規模事業者が販路開拓・生産性向上に取り組むための補助金です。2026 年も継続的に公募が行われる見込みで、多くの店舗・個人事業主が申請を検討されています。
一方で、「書類が大変」「書き方がわからない」「時間が取れない」という声が多いのも事実です。書き方の型を知っている人と、初めて書く人とでは、同じ内容でも作成時間が 5-10 倍違うことも珍しくありません。
この記事では、AI (生成 AI ツール) で下書き作成を大幅に速くする方法をお伝えします。ただし、私が絶対に守っている原則があります。
- 代行はしない。書類は必ず事業者本人 (または法定の代理人) が最終確定する
- 採択率の数字を約束しない。「AI で採択率 XX% アップ」のような表現は使わない
- 申請そのものは事業者本人が行う。ログイン情報 (jGrants 等) を代わりに預かることはしない
理由は明確です。行政書士法 1 条の 2 / 19 条により、官公署に提出する書類の作成代行は行政書士の独占業務です。行政書士資格を持たない人 (私を含む) が「補助金申請書を作成します」と請け負うのは違法です。
「AI が代わりに書きます」と言うツール・サービスがあれば、それは法的にグレー / ブラックです。使う側にも損害が及ぶ可能性があるので、注意してください。
免責: 本記事は情報提供を目的としており、補助金の採択・不採択を約束するものではありません。個別の申請可否・要件充足の判断は、公募要領・事業者本人の状況・場合により専門家 (行政書士等) にご確認ください。
1. 持続化補助金の基本情報 (2026 年時点)
まず基本を揃えます。詳細は必ず中小企業庁の公募要領 (jizokukahojokin.info および jGrants) の最新版をご確認ください。
- 対象: 小規模事業者 (商業・サービス業 = 常時使用する従業員 5 人以下、製造業その他 = 20 人以下、等の要件あり)
- 補助率: 通常枠で 2/3 (加算区分により変動)
- 補助上限: 通常枠 50 万円、賃金引上げ枠等の各特別枠で上限額が変わる
- 必要書類: 経営計画書 / 補助事業計画書 / 経費明細 / 決算書 (直近 2 期) / 商工会・商工会議所の事業支援計画書
- 申請方法: jGrants (電子申請) or 郵送
重要: 商工会・商工会議所の事業支援計画書 (様式 4) は、AI では作れません。管轄の商工会・商工会議所に相談して発行してもらう必要があります。これは事業者本人が行う手続きです。
2. AI で速く作れる部分 / 速く作れない部分
生成 AI (ChatGPT / Claude 等) を使うと 10 倍速く作れる部分と、そうでない部分があります。切り分けをはっきりさせます。
AI で速く作れる部分
- 経営計画書の下書き (自社の強み・弱み・市場動向を整理した文章の初稿)
- 補助事業計画書の構成案 (どの補助対象経費で何をやるかの骨子)
- 経費の妥当性説明の下書き (「なぜこの経費が事業に必要か」の説明文)
- 公募要領の要件整理 (長い PDF から自社に該当する要件を抜き出す)
- 不備チェックの一次リスト (提出前に「書き忘れ」をチェック)
AI で速く作れない (作ってはいけない) 部分
- 数字の入力 (売上、利益、経費見積の金額) — これは事業者本人の実データが正
- 署名・押印
- 商工会・商工会議所とのやりとり (様式 4 の事業支援計画書)
- jGrants への電子申請の実行 — 事業者アカウントで本人が操作
- 税務・法務判断 (対象経費に該当するか等) — 迷ったら専門家 (行政書士 / 税理士 / 商工会 経営指導員)
つまり 「文章の下書きは AI、判断と実データは本人」 が正しい分業です。
3. AI で下書きを 10 倍速く作る 5 ステップ
以下は、実際に AI (ChatGPT や Claude 等の生成 AI 汎用ツール) を使って下書きを速く作るための手順です。ツールに依存せず、どの汎用 LLM でも使えるプロンプトの型で書きます。
Step 1: 公募要領を AI に読ませる (10 分)
公募要領 (PDF) の必要な章 (「補助対象事業」「補助対象経費」「審査項目」等) をコピペして、AI に以下を依頼します。
添付は持続化補助金 (通常枠) の公募要領の一部です。以下を出力してください: 1. 補助対象事業の要件 (箇条書き) 2. 補助対象経費の科目 (一覧表) 3. 審査項目 (箇条書き、重み順) 4. 添付書類の一覧
数字や条件は原文のまま抜き出し、要約や解釈は加えないでください。
これで公募要領の「自社が満たすべき条件リスト」が 10 分で出ます。原文を必ず横に置いて、AI 出力に誤りがないかをチェックしてください。
Step 2: 自社の 5W1H を書き出す (30 分、事業者本人)
ここは本人がやります。AI に丸投げできません。
- Why: なぜこの補助金を使いたいか
- What: 何をやるか (販路開拓 / 生産性向上 の具体)
- Who: 誰に売るか (ターゲット顧客)
- When: いつまでにやるか (実施期間)
- Where: どこでやるか (店舗 / オンライン)
- How: どうやるか (具体的な手段、購入する機材、外注する制作物等)
- How much: 経費見積 (自社で相見積を取る)
これを箇条書きで A4 1 枚に整理します。汚い日本語で構いません。
Step 3: 経営計画書の下書きを AI に生成させる (10 分)
Step 1 の要件リストと Step 2 の 5W1H を AI に渡し、以下を依頼します。
以下は持続化補助金の要件リストと、私の事業の 5W1H です。この情報を元に、経営計画書の下書きを 1200 字以内で作成してください:
- 会社概要 (200 字)
- 顧客ニーズと市場動向 (300 字)
- 自社の強み (300 字)
- 経営方針・目標と今後のプラン (400 字)
断定表現・誇大表現は避け、事実に基づいた記述にしてください。数字は私が後で埋めるので、[売上高] のようなプレースホルダにしてください。
これで 10 分で 1200 字の下書きが出ます。そのまま提出しないでください。次の Step 4 で必ず本人が書き直します。
Step 4: 本人が書き直す (60-120 分、事業者本人)
AI 出力を「叩き台」にして、以下を本人がやります。
- プレースホルダを実データで置換 ([売上高] → 「昨年度 850 万円」)
- AI が書いた抽象的な表現を、自社の具体エピソードに置き換える (「地域密着」→「創業 15 年、越谷駅前で常連客 70% の店」)
- AI が誤って書いた事実を修正 (これは必ず発生します)
- 自分の言葉に馴染ませる (「である」体を「です」体に、等)
この Step 4 が、行政書士法適合の核心です。AI 出力を本人が最終確定することで、「本人が作成した書類」になります。逆に、AI 出力を無編集で提出することは、実質的に AI に代行させたことに近くなり、内容の信頼性も落ちます。
Step 5: 不備チェックを AI に依頼 (10 分)
完成した下書きを再度 AI に渡して、以下を依頼します。
以下は持続化補助金の経営計画書の完成版です。Step 1 で抽出した要件リストと突き合わせ、書き漏れている項目 / 数字と整合が取れていない箇所 / 誤字脱字 を指摘してください。
指摘を反映して修正すれば、下書きから完成までを 3-4 時間で終えられる状態が作れます (初めての方は最初の 1-2 案件で 10 時間程度かかる可能性があります)。
4. AI ツールとして何を使うか (2026 年時点)
汎用 LLM で使えるもの:
- ChatGPT (無料 / 有料) — Web UI から使える、日本語品質は良好
- Claude (無料 / 有料) — 長文入力に強い、公募要領のような長い PDF に向く
- Google Gemini — 無料枠が広い、日本語の自然さは Claude / GPT と同等水準
いずれも「利用規約」を必ず読み、業務利用可能なプランを選んでください。無料プランでは入力データが学習に使われる場合があるため、個人情報 (マイナンバー、決算書の詳細数字) は入力しないでください。
ゼロデータリテンション設定 (入力を学習・保持しない設定) が必要な場合は、有料プランで API 経由 + ゼロ保持オプションを利用してください。
5. Public Support OS (PSOS) — 私たちが作っているもの
私 (Xiora 代表 沓澤 怜士) は、上記の Step 1-5 を「1 つの Web サービス」にまとめた Public Support OS (PSOS) を開発中です。
PSOS の設計原則は、記事冒頭に書いた 3 つと同じです。
- 代行しない。書類は必ず事業者本人が最終確定する UI 設計
- 採択率を約束しない。「改善余地のある項目リスト + 相対スコア」の表示に留める
- 申請そのものは事業者本人が行う。PSOS は jGrants への自動ログイン・自動提出コードを持たない
現在、PSOS は 企画・検証フェーズ (Phase 0-10) です。実際のコード実装は、以下のゲートを全てクリアしてから開始します。
- 弁護士 spot review (行政書士法適合の設計確認)
- 手作業で 10 社の申請支援を完了、うち 3 社以上採択 or 提出完了
- 5 つの仮説 (H1-H5) の検証
「弁護士のお墨付きなしにコードを書かない」を厳守しています。「AI × 補助金」で 2024-2025 年に登場したツールの一部が、行政書士法違反 (無資格者による代行) で問題になった事例もあります。PSOS はそこを最初から避ける設計にしています。
PSOS β ヒアリング希望者を募集中
PSOS の企画検証フェーズで、以下に該当する方のヒアリングをさせてください。
- 過去に持続化補助金を申請したことがある (採択 / 不採択どちらでも)
- これから持続化補助金を申請したいが、書き方に迷っている
- 士業 (行政書士 / 診断士) で、既存クライアントの補助金支援を効率化したい
ヒアリングは 60 分、Zoom or 対面 (越谷・草加エリア)、お礼として 3,000 円分の Amazon ギフト券を進呈します。ヒアリング結果は匿名化して PSOS の設計に反映させていただきます。
→ ヒアリング希望の方は info@xiora-official.com までご連絡ください (件名: 「PSOS β ヒアリング希望」)。
6. まとめ
- 持続化補助金は 2026 年も継続的に公募される見込み
- AI で下書きを 10 倍速く作ることは、正しく使えば可能
- ただし 代行は違法 (行政書士法)。書類は必ず本人が最終確定する
- 数字・判断・申請の実行は事業者本人がやる
- AI ツールは公募要領の要件整理・下書き生成・不備チェックに使える
- 個人情報 (マイナンバー、決算書の詳細数字) は AI に入力しない、有料プランで学習させない設定を利用
- 迷ったら商工会・商工会議所の経営指導員 (無料相談) や、行政書士・診断士 (有料スポット) に相談を
「AI で採択率が上がる」といった約束を私はしません。採択率を決めるのは、あなたの事業の中身です。AI は、あなたが持っている中身を、審査員に伝わる文章に整えるための道具です。
道具を上手く使って、書類作成の時間を減らし、その時間を本業と将来設計に使ってください。
筆者: Xiora 代表 沓澤 怜士 (kutsuzawa reo) 連絡: info@xiora-official.com 関連リンク: - Public Support OS (PSOS) 概要: https://xiora-official.com/products/ (公開準備中) - Xiora コーポレートサイト: https://xiora-official.com/
免責: 本記事は情報提供を目的としており、補助金の採択・不採択を約束するものではありません。個別の申請可否・要件充足の判断は、公募要領・事業者本人の状況・場合により専門家 (行政書士等) にご確認ください。行政書士法 1 条の 2 / 19 条により、官公署提出書類の作成代行は行政書士の独占業務です。私 (筆者) および Xiora は行政書士業務を行いません。
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関連 Xiora プロダクト
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